活動企画書
2025 年 5 月 2 日 医学部医学科3年 倉田 芽依
テーマ
タイの薬物依存症治療と治療後の社会復帰支援の実態調査
活動目的と背景
私たちの活動目的は、タイにおける薬物依存症治療および治療後の社会復帰支援の実態を調査することです。タイでは2022年6月に大麻が合法化され、2025年1月には再び規制が強化されました。班長(倉田)が合法化期間中に現地を訪れた際には、街中に大麻バーが立ち並び、大麻をモチーフにした衣服が販売されるなど、大麻が日常生活に溶け込んでいる様子が目立ちました。このように大麻へのアクセスが容易な状況は、社会の荒廃を招く可能性も否定できません。そこで、薬物依存症治療や治療後の社会復帰支援といったセーフティーネットが、タイ社会にどのように整備されているのかを明らかにしたいと考えました。
活動方法
・インターネットや本、専門家へのインタビューによってタイの薬物依存症治療や治療後の社会復帰支援のみならず、タイの文化や医療事情など広く事前調査を行う。
・タイを訪問し、以下の点に注目して、薬物依存症治療および社会復帰支援を調査する。
・社会制度の枠組み(マクロな視点)
・治療現場の実情(ミクロな視点)
・薬物教育によって形成される価値観
・帰国後は、事前調査・現地調査のまとめ及び考察を行う。必要に応じて、私たち学生にできることはあるか、タイの制度を日本で応用する方法があるか、などを考察するために日本との比較を行う。
活動予定
<前期総会前:活動の準備・計画>
・インターネットや本、専門家へのインタビューによって事前調査を行う。
・協力先へアポイントメントをとる。
<夏休み期間:現地での活動>
・タイを訪問し、薬物依存症治療および社会復帰支援を調査する。
<後期総会前:活動のまとめ>
・調査内容の考察、必要に応じて日本との比較
抱負
班長(倉田)は、将来、国際的に活動することも視野に入れており、臨床においては文化や価値観の違いを理解し、良い関係を築くことが重要だと考えています。例えば、薬物が禁止されている日本で育った医療従事者と、大麻の合法化した期間があったタイで育った患者とでは、薬物に対する認識や価値観に違いがあることが予想されます。こうした認識の違いを理解し、患者と丁寧に対話を重ねることは、治療方針の決定や患者の生活支援を行う上で、特に重要だと感じます。このように、国や地域によって制度や価値観が異なることを、班活動を通じて体感し、理解を深める経験は医療人として大きな糧になると確信しています。班長は初めての経験で至らない点もあるかと思いますが、誠心誠意努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。