今年度の班活動

CDP班

 私たちCDP(チャイルドライブプロジェクト)班は、2023年度の活動を引き継ぎ、「子供たちにラジコンカーに乗って手術室まで移動してもらう」という取り組みについて調査します。これは、子供たちの術前のストレスを緩和するため、実際にオランダの一部の病院で行われている方法です。今年度は、ラジコンカーによる移動が日本の病院で実施できるかどうかの実現可能性を測る「Feasibility Study」とその考察を進めていきます。日本でもこの取り組みを導入している病院の見学や、九大小児外科の協力のもと、病院での試行を繰り返しながら、子供たちの術前不安緩和というテーマについて探求します!

温泉班

温泉は日本全国で広く親しまれ、古くから人気のくつろぎの場です。その一方で、喘息や皮膚炎、リウマチなどに対する効果があるとして、医学的効用を謳われていることも多くあります。温泉班では、温泉の効能とその医学的な理由を調べ、さらに多くの人にその内容を周知することによって、温泉浴による健康維持の実現に取り組みます。また、温泉浴に関する文献調査や研究機関の訪問などを通して調べた内容を、日本温泉科学会にて発表したいと考えています。

UHC班

UHCとはUniversal Health Coverage の略であり、すべての人々が経済的な困難なしに、必要に応じた質の高い保健医療サービスに十分にアクセスできることを意味します。班長の佐野はフィリピンを訪れたときに、その達成に向けた取り組みの必要性を強く実感しました。2030年までの持続可能な開発目標(SDGs)の1つに設定されているこの目標は一方で、未だ達成には程遠く届いていない現状であり、物理的アクセス、経済的アクセス、社会慣習的アクセスの3つのアクセスの改善が必要です。UHC達成に向けて私たちはどのようなアプローチができるのか、研修先としてカンボジアを訪問し、考えていきたいと思っています。

タイ薬物班

私たちタイ薬物班の目的は、タイにおける薬物依存症および治療後の社会復帰支援の実態を調査することです。タイでは 2022年6月に大麻が合法化され、2025年1月には再び規制が強化されました。班長の倉田が合法化期間中に現地を訪れた際には、大麻が社会に浸透している様子が見受けられました。
 タイ社会には、薬物依存症患者に対してどのようなセーフティーネットが整備されているのか。社会制度の枠組みというマクロな視点、薬物依存症治療現場の実情というミクロな視点、さらに、薬物教育によって形成される価値観という観点から、現地調査を通じて明らかにしていきたいと考えています。

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